昨今のメジャーサーフィンDVDにおいて、カリフォルニアコーストラインに焦点を置いたものは数え切れないほどあったはずだ。ただ今作「ユニオンエクスプレス」がとったアプローチは、いままで映像化されていただろうか?今作の特徴は、旅の主人公であるティミー・カランがなんと電車にのってサーフトリップをすることだ。なかなか斬新なアイディアだと思う。ティミーを乗せた列車が、ガタンゴトンとサンフランシスコからソラナビーチまで向かう。その過程で、様々なサーフスポットを巡りサーフバディーと波をシェアするという、なんともレイドバックなコンセプトだ。
DVDはサンフランシスコの喧噪と、付近の無骨ともとれるコーストラインから始まる。そこにはティミー、キース・マロイ、そしてベン・ボーゴイスらのサーフィンではリッピングの応酬や、アーモンド型にほれあがる美しいバレルライドが映し出される。
サンフランシスコを後にし、列車はサンルイスオビスポへと南下する。そこには彼女と共に遊牧民が使うようなテントで生活をしているナット・テイラーと合流。付近のシークレットスポットに向かった二人は、エアーを中心とした素晴らしいアクションを魅せる。
その後はサンタバーバラに向かい、コーナー・コフィンと時間を共にする。彼は間違いなく次世代サーフィンを牽引することになるひとりなので、彼のムーブメントには注目するべきだ。
「ユニオンエクスプレス」には多く注目するべきところがあるが、中でもネザニエル・カランのナレーションはしっかりとチェックしたい。彼の2009年中頃までの非常とも見れる活躍ぶりについて、またそれを成すために必要だった舞台裏での凄まじい努力と決意につい言及してる。このセグメントには素晴らしいチューブライドや、パーフェクトな波、そしていかにローカルナレッジが大事かと納得できるようなウェーブコンディションが多く流されている。
またデーン・レイノルズのチャプターでは、波サイズ、クオリティーともに最高のセッションが納められている。たぶん、デーンのサーフィンはみんなのフェイバレットなのでは。少なくとも僕は、彼のサーフィンは最高だと思う。
さて、波と友をめぐるCAコーストライン列車縦断ツアーはまだまだ続き、マイク・ロズネスやダミアン・ホブグッド、テイラー・ノックス、ロブ・マチャドなどのサーファーらの素晴らしい演技を堪能できる。もちろんティミー・カランの「いつになったら着水するんだろう」という程のエアーも満載だ。
この映像作品に登場するサーファーの演出は、実にカリフォルニアっぽく、その土地その土地を代表する面々となっている。僕がカーディフでサーフィンをするときにロブ・マチャドをよく見るように、あなたがこの映像に登場するスポットでサーフィンをするときには、彼らもそこでサーフィンをしているかもしれない。またハワイやオーストラリアなどかなりアグレッシブな波取り合戦が繰り広げられているところとはどこか違う、カリフォルニア独特のユルさも「ユニオンエクスプレス」は絶妙に映し出している。カリフォルニアという土地が、やはり特別であると再確認してくれる映像だ。書き忘れるところだったが、収録されている音楽もまた良い。Manchester orchestra, lanterns, moving mountainsなど、ぜひチェックしてみてはいかかがでしょうか?とにもかくにも、ぜひDVDを手に入れてみてくださいませ。
The Union Express
By ジョッシュ・ランダン
Surfers: ティミー・カラン、デーン・レイノルズ、テイラー・ノックス、ロブ・マチャド、ダミアン・ホブグッド、キース・マロイ、ネザニアル・カラン、他
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文:ルー・ナイルス











