フライ イン シャンパン

Fly in the Champagne /フライ イン ザ シャンパン


ソファーにどかりと崩れ落ちて、筆者はサーフィン系の雑誌に掲載されているだろうメンタワイへのトリップ情報に目を通そうとしていた。詳しく言えば、カンドゥイのサーフ・リポートである。カンドゥイはメンタワイのもつ高い知名度にかなり貢献している場所で、実際もっとPR活動を大々的に行ってもいいようなところである。プロ・ツアー選手たちの充電期間や新しいボード・デザインのテストに最適だろうし、誕生日なんかに訪れてもよさそうだ。

もうすこしばかりカンドゥイの話を。
カンドゥイというところは、サーファーにとって地球上で最も素晴らしい旅のディステネーションのひとつだ。
辿り着くにはかなり長い時間を要し、旅の全額はおそらく5,000ドル近くになってしまうのかもしれないが、ウェーブ・チョイスの豊富さは多分世界でも1位2位を争う。そしてサーフトリップに必要なありとあらゆるものが完璧に揃っているのである。深くソファーに座ってカンドゥイのサーフ・リポートなどをみてると、魔女かなにかが現れて筆者をカンドゥイに連れて行ってくれないかなぁ、なんて思う。しかも通貨両替なしに。



では、レビューをしようか。
「Fly in the Champagne/ フライ イン ザ シャンパン」はケリー・スレーターとアンディ・アイアンズの両者にフォーカスを置いたもののようだ。ところどころに両者のちょっとした対抗意識がみられる描写がある。本作は二人の過去数年の動向を追い、両者がどのようにライバル関係になっていったのか、そして今後の行方にまで言及している優れたドキュメンタリー作品だ。自称「芸術的なサーフムービー・ファン」の筆者は、同じようなアグレッシブなマニューバーを何度も何度も繰り返し見せつけるスラッシュ&バーンにフォーカスしたDVDなんかをみるとかなりうんざりしてしまう。しかし今作品が標準をあわせた二人は今までもこれからも最高のサーファーとして語られるだろう存在なので、どんなムーブメントをみせても結局のところそれらは最高にエキサイティングなものになるだけである。ケリー・スレーターは間違いなくサーフィン界のマイケル・ジョーダンで、9回目のワールド・タイトルを取った時点でさらに高等な存在になったようにも思える。彼が10回目の世界チャンプに輝いたときは、人間史上最も成功したアスリートとして認識されることになるだろう。



「Fly in the Champagne」に収録されてるシークエンスは本当に素晴らしいものばかりだ。今作のディレクター、エディターを務めたボーシェンは、彼のプロフェッションにおいて新たなる領域に踏み出したようにみえる。常にテイラー・スティールの保護下で活動していたボーシェンだが、初めてのソロ作品である「Dude Cruise/ デュード・クルーズ」は最高の出来だった。国際的に高い評価を得る映画や映像は、常に高いクオリティーのストーリーや展開の流れ、そして首尾一貫とした観客へと向けたメッセージ性などをもっているものである。そして、今作「Fly in the Champagne」はそういったクライテリアがしっかりと満たされている。今作品を監督し完成させたことで、ボーシェンは彼自身の知名度をしっかりとあげていくだろう。またクリス・コートら制作サイドもこの作品の出来にかなりの貢献をしていることを述べなければならない。トランスワールド・サーフィンなどの紙面などでみることができる、クリスの強烈な個性とアイディアは「Fly in the Champagne」にも生かされており、彼のタレントをしっかりと公に見せつけたことになった。

フルーツやポップコーン、それにドリンクを買い込んだら、早速今作品をみてみよう。
ケリーとアンディーが繰り出す最高の演技や、コンテスト内外での二人の動向、そして両者の周囲の動きにあなたは釘付けになるだろう。

www.ironbrothersproductions.com
www.koastalmedia.com


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